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AWS Storage Gateway ファイルゲートウェイを構築してみた

データのバックアップにAWS Storage Gateway

さよならは突然に。大事なデータが入ってる端末が壊れるのも突然に。

大事なデータのバックアップ、皆さん取ってますか?もし取っていないなら、「後悔なんてしない」とか「後悔してもいい」って人以外は今すぐ取りましょう。さてこのバックアップ。もちろん運用にもよるんですが出番があるのはトラブル時のみで、普段はほとんど触れることがないんじゃないでしょうか。

その割に世代管理とか色々考えるとかなりの容量を食ってしまうのがバックアップです。余裕を持って用意してたはずのバックアップ機の容量が気づけば枯渇…といったような状況も。特に写真等のサイズの大きいデータを扱っていて、日々蓄積されていく場合は発生しやすいかと思います。

容量が足りなくなった、じゃあどうするか。となると取れる選択肢はあんまりなくて

  1. バックアップ環境はそのままで容量を追加する
  2. バックアップ環境を大容量の機器にリプレースする
  3. バックアップするデータを減らす

といったところでしょうか。

でも普段は使わないものに対しては、なるべくなら労力も気も使いたくないですよね。

 

こんな時にオススメなのがAWS Storage Gatewayです。(回し者みたいな紹介の仕方ですけど広告収入は一切もらってません)

基本的なファイルゲートウェイの構成

まずAWSのサービスであるAmazon S3上にバケットという名前の入れ物を用意します。バックアップしたファイルは最終的にこのバケットに収納されます。次に仮想サーバを用意して、AWSで配布されているイメージファイルをインポートしてStorageGatewayを作成します。仮想環境として対応しているのはVMware ESXi、Microsoft Hyper-V、Linux KVMの3種類。

この他にハードウェアアプライアンスも販売してますし、上図とは構成がズレてしまいますがAmazon EC2上に構築することもできます。StorageGatewayの動作環境は4VCPU、メモリ16GB、記憶容量はOS領域80GB+キャッシュ領域最低150GBとそれなりのスペックが必要となります。

StorageGatewayの構築が終わったらネットワークドライブとしてPCから接続して環境の完成です。PCのネットワークドライブにコピーしたファイルはStorageGatewayのキャッシュ領域とAmazon S3のバケットに書き込まれます。もしStorageGatewayがAmazon S3に接続できなくても、キャッシュ領域に入る分まではコピーされて接続が回復し次第Amazon S3に書き込まれます。

ファイルゲートウェイのいいところ

比較的安価

料金は以下の通り(2021/05/20時点)

StorageGatewayからAmazon S3への書き込み 1GBあたり約1.09円

Amazon S3からのファイル取り出し 約10TB/月まで1GBあたり約12.42円

Amazon S3の使用料 1GBあたり約2.72円/月

 

 

Amazon S3のバケットは容量無制限

バックアップのサイズを気にする必要がなくなります。但し比較的安価とは言え従量制課金なので、そういう意味では全く気にしなくていいとはなりませんが。

使用頻度の低いファイルは更に安価なストレージクラスに移動可能

S3はストレージクラスという領域で区切られています。使用頻度の低いファイルは低コストのストレージクラスに移動してしまえば更に安価な料金での保管が可能です。ライフサイクルの設定でストレージクラスの移動の自動化も可能となっています。尚、ストレージクラスを移動した場合、取り出す際に別途料金が発生します。

AWS Storage Gateway まとめ

いかがでしたでしょうか。

容量を気にしなくていい安価なバックアップ先がほしいなら、AWS StorageGatewayはオススメの環境となります。ここで紹介したのはAWSサービスのほんの一端であって、StorageGatewayだけとってもファイルゲートウェイ以外にもボリュームゲートウェイやテープゲートウェイが存在しています。Amazon S3もバックアップ用途だけではなく、ファイルサーバとして利用することも可能です。

また別用途で構築する機会があれば紹介したいと思います。

 

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