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つらい花粉のシーズンになりました。

今年もつらい花粉のシーズンになりました。
昨年は新型コロナウイルスによりマスクが店頭になくなり
花粉症患者はマスクを泣く泣く転売された高額マスクを購入するしかありませんでした。
幸い今年は新型コロナウイルス感染防止による世界中のマスク需要から生産数も大幅に拡大され
店頭にはたくさんのマスクが並び昨年とは違い定価で購入できそうで安心です。

また、新型コロナウイルス対策で飛沫の拡散・侵入を防ぐために作られたマスクではあるのですが
気密性、フィルター効果の高い高性能マスクが多種多様に作られています。
これって全て花粉対策にも繋がっているんです。
今まではほぼ不織布マスクの選択肢しかなかったマスクですが、
新型コロナウイルス感染防止の必需品となったマスク需要により
多種多様な高性能マスクを選択できるのは花粉症患者にとってはありがたい話なのです。

花粉症対策について

マスクの他にも花粉症対策としていくつかご紹介していきたいと思います。
そもそも最高の花粉症対策は外出しないことでしょう。
もちろん窓も開けず外気を取り込まないような生活が出来ればですが、
実際そうもいきませんよね。
まあ、新型コロナウイルス感染防止対策による不要不急の外出を控える呼びかけにより
需要が増えたリモートワーク、ネット通販、デリバリーを駆使すれば
出来ないこともなさそうではありますね。
普段気を付けると良いこと。

外出時

マスクを付ける事は当たり前ですが、静電気防止対策も大事です。
花粉が付着する最も大きな原因は静電気なのです。
なので静電気防止スプレーをお勧めします。
お出掛け前にコートなどにスプレーするだけで静電気を防止することができます。
ただし、化粧水タイプと衣類タイプのスプレーがあるので間違っても衣類タイプを顔に
吹きかけないでください。
衣類タイプについていは注意事項があります。
必ず自分でスプレーしてください。
人にスプレーしてもらうと、まれに静電気火花が発生してしまい大惨事になりかねません。

眼鏡

視力が悪くない人でも花粉症患者の方は外出時に付けると良いですね。
眼鏡を掛けている、掛けていないでかなり違いますよ。

帰宅時

玄関のドアを開ける前に付着した花粉を払いましょう。
とは言え静電気で花粉は手で払っても払うことは出来ないので
静電気除去機能付きのやわらかな馬毛などの衣類用ブラシで払うと良いようです。

帰宅後

外出時の着衣のままリビングや部屋にはなるべく入らず、
帰宅後は脱衣所で脱いでしまいすぐにお風呂で体に付着した花粉を洗い流すと良いです。
コート類、スーツなどすぐには洗えない衣類は衣類用ブラシと静電気防止スプレーでケアすると良いですね。
玄関先に空気清浄機があると尚良いです。
風量が強いものだと一気に花粉を吸いこんでくれるので良いですね。
またこまめな掃除は大事ですね。

洗濯

洗濯する際は部屋干しが理想。外に干すと花粉は必ず付着します。
また、柔軟剤は静電気防止の成分が含まれているので洗濯する際は柔軟剤を入れるようにすると尚良いですね。
最近では花粉防止を謳った柔軟剤も見るようになりました。

空気清浄機

国内大手家電メーカーの空気清浄機の多くに加湿機能が備わっていますが、
空気清浄機能と加湿機能は別にした方が良いと断言します。
加湿機能付きの空気清浄機は清掃を怠るとカビの温床になり不衛生です。
最悪カビをまき散らしてしまうので極力別にした方が良いです。
最近ではフィルター交換が不要の光触媒フィルターの製品が増えてきています。
フィルターが不要なため小型化でき、首にぶら下げて持ち運び用としての製品もあります。
定期的に水で洗浄するだけで良いのですが、パワーは低めです。
また、最近では水フォルターの製品も出てきているようです。
紙フィルター交換の手間とコストパフォーマンスを考えると
光触媒や水フィルターを検討しても良いかもですね。

鼻洗浄(鼻うがい)

どうも苦手意識があり一回も鼻うがいをしたことがないのですが、
すっきりすると評判なので今年は痛くない製品と謳っている物を試してみようかと思っています。

医療について

日本人の4人に1人がかかるといわれ、今や国民病と呼ばれる花粉症。
小手先の対策だけじゃどうしようもないですよね。
当然薬や医療機関に頼るしかありませんね。

医薬品

市販薬は症状が軽い方なら良いのですが、病院処方薬より薬効成分量が少ないため
症状が重い方は目薬や点鼻薬含め病院で処方して貰う方が良いでしょう。

花粉症対策(アレルギー症状を抑える)の薬の成分には主に抗ヒスタミン薬が含まれます。
抗ヒスタミン薬の中には副作用で強い眠気が出てしまうものもあります。
1日1回寝る前に服用するタイプなどもあるので医師に相談して生活に合う薬を処方して貰いましょう。
また、抗ヒスタミン薬には満腹中枢を麻痺させる種類の物もあるので食べ過ぎには十分気を付けましょう。

花粉症治療

花粉症を根本的に治療をしたい方には免疫療法、ステロイド注射などあります。
免疫療法はシーズン以外でとなりますが2年から5年掛けての長期治療となりますが、
アレルギーを引き起こす物質を皮下注射などで体内に少しずつ入れ免疫力を高めることを
目的とした治療法になります。

注射が苦手な方には舌下に投与する舌下免疫療法もあります。
舌下に数分保持したままそっとしておき、その後に飲み込むだけなので痛みはなく
通院しないで続けることができますが、皮下注射よりも効果が若干低いようです。
ただ、これら免疫療法は人によっては効果がない場合もありますので5年掛けて効果なしは辛いですね。
ですが現状花粉症を根本的に治療する術は免疫療法しかありません。

ステロイド注射については花粉症の症状による炎症を1回の注射で強く抑える効果が期待できますが、
重大な副作用の報告があがっています。
厚生労働省がホームページで注意を促しているほどであまりお勧めはできないですね。
目薬や点鼻薬にもステロイドを含んでいる薬もありますが、
これらは影響が少なく安全と言われています。

また、昨年2020年からまったく別の治療法薬ゾレアが保険適用されました。
もともとは既存治療では改善されない重症な気管支喘息、特発性の慢性じんましんなどに
保険適応されていた治療法です。
何が違うかと言うと今までの主な花粉症治療法はアレルギー反応を抑える治療になってましたが、
この治療法はアレルギー反応自体を起こさせない治療となります。
ただ1回の投与で数週間程度しか効かないので1シーズンの治療には数回かかってしまい、
保険適用されていても治療費が既存治療に比べかなり高価になります。
(1回の投与、3割負担、1か月の薬剤費 4,500円~70,000円)
投与量によっては「高額医療費制度」の対象となる場合もあります。
また、治療を受けるには医師の判断で既存治療では改善を見込めない場合の条件があるようです。

辛い花粉症を一時的でも解消したいと思っても長い治療、危険性、治療費とハードルは高めですね。は~。。

https://secure.novartis.co.jp/kafun_kyousei/

未来への希望

そもそもの原因となる花粉(主にスギやヒノキ)ですが、
これには戦後に必要となった建設資材や燃料の不足により大量に天然林伐採しました。
それにより森林は荒廃してしまったためスギやヒノキを各地に植林していったのです。
更に高度成長期にも良質の建設資材が必要となり天然林を伐採し、生育が早くて手間のかからない
スギを代わりに植林していきました。
そしてバブルがはじけ円高により外国林を輸入した方が安く建設資材は国有林よりも外国林の需要が高まり
国内の林業は成り立たなくなりました。
そして山林は放置され荒れまくりスギは成熟(※)してしまい花粉を大量に国中にまき散らすまでになりました。
※スギ成熟し花粉を飛ばすまでには通常20年以上かかります。

そもそもが国の政策により結果放置されてしまったことが原因でした。。
これにより花粉症治療による医療費が膨大になっています。
そして国政で花粉症治療の医療費は保険適用外にしようなどという動きも実はあります。
※保険適用外にすることで年間600億円もの医療費を削減すると試算されているようです。
何だかおかしいですよね。

花粉症の未来はないようにも思えてきましたが、実はそんなこともないのです。

花粉症ゼロプロジェクト(https://www.trustbank.co.jp/newsroom/newsrelease/press162/)

花粉症の飛散を抑えるために、適切な山林保全を行う事業や、間伐したスギやヒノキの代わりに広葉樹を植林し、
花粉症対策と災害対策を同時に目指すため、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングを通じて、
事業に必要な資金調達を行うプロジェクトとのことです。

まだまだ1部の自治体ででしかありませんが、このようなプロジェクトが発案されるって未来への希望と感じました。
残念ながらこのプロジェクトはクラウドファンディングでの目標の資金調達までには至らず頓挫してしまいましたが、
今後も何かしら花粉ゼロの未来に希望を持って今日もマスクをつけ鼻をかみ続けようと思います。